사용자:Toktoki94/42

위키백과, 우리 모두의 백과사전.
삶, 우주 그리고 모든 것에 대한 궁극적 질문의 해답

right|100px|42 '삶, 우주 그리고 모든 것에 대한 (궁극적 질문의) 해답 [1] (せいめい、うちゅう、そしてばんぶつについての(きゅうきょくのぎもんの)こたえ、原文は定冠詞つき大文字で"the Answer to (the Great Question of ) life the universe and everything") は、ダグラス・アダムズのSF小説『銀河ヒッチハイク・ガイド』に登場する答えで、その値は 42 である。

틀:스포일러 시작

銀河ヒッチハイク・ガイド[편집]

ダグラス・アダムズの『銀河ヒッチハイク・ガイド』(The Hitchhiker's Guide to the Galaxy)は、イギリスのラジオドラマで、のちに小説化、TVドラマ化、そしてついに映画化がなされた人気シリーズである。奇抜な、ほとんど意味不明の領域に近づいたアイデアと、軽妙な語り口を持つスラップスティックSF小説である。作中、「生命、宇宙、そして万物についての究極の答え」を問われたスーパーコンピュータ、ディープ・ソートが750万年の計算の末に出した答えが、「42」である。同シリーズの日本語訳は新潮社から出たが、日本ではそこまでで留まり、派生文化を生み出さなかった。

スラップスティックは「どたばた」であり、英語圏のSF界でも『銀河ヒッチハイク・ガイド』は異色の存在である。しかし英語圏でコンピュータ・プログラムやネットワークに趣味的にのめりこんだ人々には、スラップスティックSFの感覚に呼応する心性があり、同シリーズのアイデアを好んでとりあげた。たとえば、ローグライク・ゲームのメッセージやモンスターの中には、銀河ヒッチハイク・ガイドに由来するものがある。英語からの移植版も、英語版を土台に日本で発展したローグライク・ゲームも、銀河ヒッチハイク・ガイドの世界を部分継承した。ネットワーク経由での再流入である。

ストーリー[편집]

ディープ・ソート[편집]

このシリーズにおけるハツカネズミは、すぐれた知性をもった高次元生物がわれわれの三次元に突き出している部分である。ハツカネズミ達は「生命、宇宙、そして万物についての究極の答え」を知るために、全時代および全世界において2番目に凄いコンピュータ、ディープ・ソートを作った。そのコンピュータが750万年かけて出した答えは「42」だった。

「四十二だと!」ルーンクォールが叫んだ。「七百五十万年かけて、それだけか?」
「何度も徹底的に検算しました」コンピュータが応じた。「まちがいなくそれが答えです。率直なところ、みなさんのほうで究極の疑問が何であるかわかっていなかったところに問題があるのです」 [2]

ディープ・ソートは研究者に向かって、「疑問とは何なのか」に答えられるもっと凄いコンピュータ(=全時代、全世界最も凄いコンピュータ)を設計しようと言った。それはコンピュータ母体に生命体を取り込んだコンピュータである。そのコンピュータの名は「地球」。あまりに大きいのでよく惑星と間違えられる。しかし、疑問の計算が終わる5分前に、超空間のバイパスにするという建前でヴォゴン人が地球を破壊してしまう。後のシリーズ作品(「宇宙の果てのレストラン」)で、生命の意味が知れ渡ることで自分達の仕事がなくなることを恐れた精神科医と哲学者の組合が、地球を壊すためにヴォゴン人を雇ったことが判明する。このとき、銀河大百科辞典特派員のフォードと地球人のアーサー・デントとはなんとか地球を脱出できた。

テレビのトーク番組に出て疑問を明かすことになったハツカネズミは、必死になって疑問を発見しようとした。惑星マグラシアでのアーサー・デント一行との話し合いで、ハツカネズミのフランキイとベンジイは、究極の疑問をアーサーの脳から抽出するという計画を明かした。そのためには脳を取り出してサイの目に切らないといけない、と聞いたアーサーは計画に反対し、すんでのところで無事に逃げ出すことができた。

本当のことが分からないので、2人のハツカネズミはトーク番組で話すための疑問をでっち上げることにする。議論の末に決まったのは、“人間が歩く道の数はいくつ?”という疑問である(これはボブ・ディランの有名な公民権運動の歌『風に吹かれて』の一行目)。却下された疑問のひとつ“黄色くて危険なものなあに?”は、作者アダムスは答えを明かしていないが、答えは“サメが群がるカスタード”だ。しかしこれは、地球を破壊したヴォゴン人の黄色くて危険な宇宙艦隊への言及でもある。

目隠しスクラブル[편집]

シリーズ第二作『宇宙の果てのレストラン』の最後で、最後の地球人となったアーサーは、自分の無意識から「疑問」を発見しようとする。コンピュータ母体の一部であるアーサーは、内部に疑問を保持している可能性が一番高いのだ。アーサーはスクラブルの要領で、袋から適当に文字板を取り出していった。その結果、出来あがった文は "WHAT DO YOU GET IF YOU MULTIPLY SIX BY NINE" (六掛ける九はいくつになるか)だった。

「六掛ける九。四十二」
「そうだ。これで全部だ」 [3]

十進法では6 × 9 = 54 なので、この問いは宇宙はへんてこで非合理なものだということを含意しているのかもしれない。とはいえ、これが本当の疑問だという証拠はない。結局のところ、アーサーは巨大で複雑なコンピュータ母体「地球」の極小の断片でしかないし、その地球だって計算を完了する5分前に破壊されたのだ。後5分で正しい恒等式 6 × 7 = 42 を導き出した可能性もある。アーサーとフォードは、太古の地球の猿人間が銀河系中心部からの移民であるゴルガフリンチャム人に取って代わられていることに気付く。アーサーがゴルガフリンチャム人の子孫だとすれば、アーサーの頭の中にあった疑問が不合理であることの理由になり得る。

ラジオドラマ版では、このシーンは最初のシリーズ(第6回)に登場する。アーサーは疑問を発見して次のように言う。「僕はいつも言ってたんだ、宇宙には基本的に何か欠陥があるって」

究極の問いの非可解性[편집]

第2巻『宇宙の果てのレストラン』の冒頭には次のように書いてある。

この宇宙の目的がなんであり、なぜ宇宙が存在するのか---その答えをあやまちなく見いだした者あらば、
宇宙はたちまち消え去ってはるかに奇怪で不可解なものにとってかわられるだろう---そういう理論がある。 [4]

そしてその次のページにはこう書いてある。

それはすでに起こってしまった---という理論もある。

第3巻『宇宙クリケット大戦争』(原題:Life, the Universe and Everything(=生命、宇宙、そして万物))の最終章「エピローグ:生命、宇宙、そして万物」でアーサー達はプラクという男に会う。

プラクは自白剤の飲みすぎにより「真実を、真実のみを語り、真実以外のなにものも語らな」くなってしまった男である。 アーサーが「究極の答え」について尋ねると、「42、そうだ。それは正しい」と言って「究極の答え」が「42」である事を肯定する。 プラクによれば「究極の問い」と「究極の答え」は相容れないもので、同じ宇宙で両方を同時に知る事はできない。 もしそういう事が起こったなら宇宙ははるかに「奇怪で不可解なものにとってかわ」るし、これは「すでに起こってしまった」のだという。

ただしプラクは「それには若干の疑いがある」と付け加えている。

神が造物に対して残した言葉[편집]

プラクはアーサー達に「神が(造物に対して)残した言葉」を探して見るようにいう。 アーサーはこの言葉が「究極の問い」と何らかの関わりがあるのではないかと考え、第4巻のラストで「言葉」を探しに行く。 しかし「言葉」は「究極の問い」とは関係なかった。

神が残した言葉は「We apologize for the inconvenience.」(すまん、不都合なことばかりで[5])。 なお、この言葉は建設現場などでもよく見られる、日本でいう「ご迷惑をおかけしております」という看板でよく用いられる文章であり、お役所用語の一種でもある。

指摘と仮説[편집]

『タイタンの妖女』のパロディ?[편집]

日本語訳者風見潤がシリーズ第二巻『宇宙の果てのレストラン』後書きで紹介しているように、 佐藤良明が「対峙しない文学」(「英語青年」1982年9月号)で『銀河ヒッチハイクガイド』について触れている。 この中で佐藤良明は「42」はカート・ヴォネガット・Jrの小説『タイタンの妖女』のパロディではないかと指摘している。

『タイタンの妖女』ではトラルファマードル星人が自分達の存在意義をコンピューターに尋ねるシーンが出てくる。 このコンピューターがはじき出した答えは「0」、すなわち存在意義などない、というもの。

文字数?[편집]

"answer to life the universe and everything"はスペースも含めて文字を数えると、全部で42文字である。質問と答え"What do you get if you multiply six by nine? Forty-two"は、スペースとハイフンと疑問符を除けば42文字である。

映画版パンフレットによると、続編で神が残した言葉「God says, sorry for all the inconveniences.」(すまん、不都合な事ばかりで、と神は言った。[5])もスペースとカンマを入れれば42文字である。 [6]

13進法?[편집]

後に 6掛ける9は10進法ではなく13進法では42になることが指摘された(4*13+2=54(10))。ダグラス・アダムズは小説を書いていたときには気がついていなかった。そしてしばしば引用されるように「誰も13進法についてのジョークなんて書いてないよ」「僕はまったく惨めなやつだけども、13進法についてジョークをいったりはしないんだ」などの言葉を残している。とはいえ、アーサーが使ったスクラブル盤は一辺が13枡からなるものであることに注意すべきである。実際のスクラブル盤は15枡からなる。このような違いは、作中4つあることになっているYのコマが実際のスクラブルのゲームでは2つであることにも共通する。

演算順序のバグ?[편집]

ディープ・ソートは演算順序の問題を抱えていたのではないか、というプログラマのジョークがある。つまり例えば、6×9=(1+5)×(8+1)=54とすべきところを6×9=1+5×8+1=42としてしまったため、「究極の問い」が「6×9」でなく「6×7」になってしまったのではないか、というジョークである。

実際のコンピュータ・プログラミングでもマクロ展開の際にこの手のバグを組み込みがちである。例えば下記のC言語で書いたプログラムでは、SIX を"1 + 5"、NINEを"8 + 1"としてマクロを定義し、"SIX * NINE"を計算している。プログラムを実行するとコンピュータは42という値を返す。なぜなら、"SIX * NINE" は "1 + 5 * 8 + 1"と展開されて、加算より乗算が先に計算されるからだ。このような結果になる原因は、マクロが論理的に展開されるのではなく、文字列として展開されるからである。

#include <stdio.h>

#define SIX    1 + 5
#define NINE   8 + 1

int main(void)
{
    printf( "What you get if you multiply six by nine: %d\n", SIX * NINE );
    return 0;
}

正規言語?[편집]

42は2進法では101010で、ASCIIコードでは「*」に当たる。正規言語パターンマッチ)で「*」の文字は任意(=万物)の文字列と置き換えられる「ワイルドカード」として用いられることが多いので、「*」=「42」が万物の答えなのではないかという説がある。

「42」はメタ構文変数に似た使い方をされることがある。「42」は、integer(整数)型変数の初期値として、プログラムのテストに使われることがある。

ルイス・キャロル?[편집]

42はイギリスを代表する児童文学『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルがその作品中に忍ばせていた数字だといわれている。 そのためアダムスは『銀河ヒッチハイク・ガイド』の中で「生命と宇宙と万物についての究極の答」を42としたのはキャロルへのオマージュではないかと指摘されたが、本人は「単なる偶然の一致」として否定している。 しかし、『銀河ヒッチハイク・ガイド』中に出てくる表現や描写は不思議の国のアリス作品中に出てくるような表現や描写に良く似た部分が見受けられる(アダムス本人はそのいくつかを認めている)。

マーヴィンは何かを知っていた?[편집]

シリーズ第三作『宇宙クリケット大戦争』で、宇宙最高の思考力を持つロボットであるマーヴィンは生きたマットレスであるゼムに、何でもいいから数を挙げるように言う。ゼムは数を言い、マーヴィンは「違います。そうでしょう?」と返事をする。マーヴィンは自分の頭脳は惑星規模だと何度も言っているので、地球が何を考えていたかを発見したのかもしれない。宇宙船「黄金の心」号のコンピュータであるエディも、何でもいいから数を挙げるように言ったが、船内の地球人からは無視された。

死者の書?[편집]

エジプトの『死者の書』に出てくる神の数は42である。

42行聖書?[편집]

15世紀半ばに初めての活版印刷本として出版されたグーテンベルク聖書は1ページが42行で組まれているため、別名「42行聖書」と呼ばれている。

真相[편집]

『銀河ヒッチハイクガイド』の二十周年を記念したBBCのラジオ4のインタビューで、作者のダグラス・アダムスがなぜ42を選んだのかを解説している。 インタビューでアダムスは次のような趣旨の事を答えている。

モンティ・パイソン」の一人ジョン・クリースと仕事した事がある。 そのときジョンは延々計算したあげくにやっと答えを出す「ダメな窓口係」のジョークをやっていた。 ジョンはその答えが「全く意味の無い平凡な数字」でないと面白くないと言い出し、結局答えは「42」になった。 究極の答えが3や7といった意味ありげな数字だと面白くないので、「全く意味の無い平凡な数字」を選ぼうとしているときにこの件を思いだし、これはうってつけだと思って「42」にした。

このインタビューは、その要約が河出書房版『銀河ヒッチハイク・ガイド』のあとがきに再録されている。 また『銀河ヒッチハイク・ガイド』のCD(テレビ番組のDVDではなく、ラジオ番組を録音したCD-ROM8枚組のセットのほう)に収録されている。

ただしアダムス自身が「記憶があいまいで、ほんとうにそうだったかは分からない」と言っている。 アダムス自身が他所で語っているように、「数字であればなんでもよかった。アレはただのジョーク」なのであろう。

42を元ネタとするオマージュ[편집]

グーグルの計算機能[편집]

コンピュータに「42」を答えさせるというのは、英語圏プログラマの茶目っ気である。 グーグルの電卓機能は、"answer to life, the universe and everything" の計算をサポートしており、グーグルの興隆とともに、この冗談機能の存在も日本で知られるようになった。

『銀河ヒッチハイクガイド』の25章でディープ・ソートは光と独創の第七銀河にあるGoogleplex Star Thinkerなるコンピュータの性能を「電卓レベル」だとけなしている。ディープ・ソートとグーグルとの間に並ならぬ因縁があるのかも知れない。 Googleplex Star Thinkerは「ダングラバッド・ベータ星の五週間の砂塵の軌道を一粒残らず計算できる」ほどのマシンだが、それを聞いたディープ・ソートは「ビッグバンの際の全原子のベクトル」を決定できる自分をそんなマシンと比較するなと冷やかに答えている。

作中でディープ・ソートに750万年もかけてこの答えを出した事を思うと、この問題を解くに際してのグーグルの計算は驚異的に速い。グーグルが「42」を計算するのに要する驚異的な速度は、グーグルの方がディープ・ソートよりもすぐれているという、グーグル設計者のメッセージなのかも知れない。

ちなみに、日本語版のグーグルでも2005年10月28日の電卓機能強化以降、「人生、宇宙、すべての答え」と入力すれば「42」とかえってくるようになった。[1] また、最近はさらに、「生命、宇宙、そのすべてに対する答え」[2]「生命、宇宙、そして万物についての答え」 [3]といった翻訳違いに対しても同様に「42」とかえってくるようになった。

またWindows Live Searchでも同じく「42」がかえってくる。[4]

IBMのチェス・コンピュータ[편집]

1988年カーネギー・メロン大学の卒業生(Feng-Hsiung HsuやMurray Campbell等)がチェス・チャンピオンガルリ・カスパロフを破る為に作ったコンピュータの名前は「ディープ・ソート」。これは『銀河ヒッチハイクガイド』中で「42」を計算したコンピュータと同じ名前である。 しかしディープ・ソートはカスパロフに負けてしまう。

そこでIBMがディープ・ソートの後続機を開発する。このコンピュータの名前は「ディープ・ブルー」。『銀河ヒッチハイクガイド』中でディープ・ソートが設計したコンピュータ「地球」はディープ・ブルー(深い青)の色の星である。また、IBMのコーポレートカラーであるブルーからとったものとも考えられる。 この「ディープ・ブルー」はカスパロフを破り、世界で最初に人間のチェス・チャンピオンを破ったコンピュータとしてその名を歴史に刻む事となる。 [5]

ディープ・ブルーにはIBMのAIXというOSが使われていたので、それ以降IBMは「銀河ヒッチハイクガイド」とからめてAIXを宣伝している。 たとえば「AIX並列環境のヒッチハイクガイド」(Parallel Environment for AIX5L V4.1.1 Hitchhiker's Guide)[6]を書いたり、プログラムの例文に「銀河ヒッチハイクガイド」を使ったり[7]している。

その他[편집]

  • TV番組「The Kumars at No. 42」で主人公Kumars達は部屋番号「42」の部屋に住んでいる。2003年BBCで放送されたSanjeev Bhaskar(「The Kumars at No. 42」の脚本家の一人)司会の番組で『銀河ヒッチハイクガイド』がイギリスで最も愛されている本としてノミネートされた。この番組中でBhaskarはKumarsの部屋番号は『銀河ヒッチハイクガイド』から来ていると言っている。[8]
  • ロックバンド「レベル42」の「42」。[7]

脚注[편집]

  1. 영어: the Answer to (the Great Question of ) life the universe and everything」は1982年12月に刊行された新潮社版(風見潤訳)では「生命、宇宙、そして万物についての(究極の疑問の)答え」と訳されている。
    それに対し2005年9月10日に刊行された河出書房版(安原和見訳)では「生命、宇宙、その他もろもろの回答」と訳されている。
    また、同じく2005年9月10日から公開された映画版石田泰子訳)では「生命、宇宙、そのすべてに対する答え」と訳されている。
    この項では旧来の訳に従い「生命、宇宙、そして万物についての(究極の疑問の)答え」と訳す事にした。
  2. 「銀河ヒッチハイク・ガイド」、訳:風見潤、p.234より
  3. 宇宙の果てのレストラン、訳:風見 潤、p.308より
  4. 宇宙の果てのレストラン、訳:風見 潤、p.5より
  5. 映画版パンフレットの翻訳
  6. So long, and Thanks for all the fish」に出てくる神が残した言葉は小説版でもラジオ版でも「We apologize for the inconvenience.」。パンフレット作成者の勘違い?
  7. 映画版パンフレットの情報

関連項目[편집]

外部リンク[편집]